建物解体後の固定資産税
建物解体後の固定資産税はどれくらいになるのか、空家等を保有されている方は非常に気になるところです。
市役所資産税課に尋ねると、「一般的に4倍くらいですね」との回答。
「アバウト!」ですが、物件各々に状況が異なりますので仕方のない回答だと思います。
今回、実例にて計算を行いましたのでご参考にして頂きたいと思います。
1、事例
【ケース1】
・土地:317.00㎡、固定資産税評価額 3,011,500円 A
・建物: 92.22㎡、固定資産税評価額 939,057円 B ← 今回の取壊し対象物
・長崎市の税率:固定資産税1.4%、都市計画税0.3%
(1)現在の税額 29,600円…下記①~④の合計額
内訳1:土地部分
① 固定資産税 A×200/317×1/6+A×117/317×1/3=687,000円(1,000円未満切捨て)
税額 687,000円×1.4%=9,600円(100円未満切捨て)
② 都市計画税 A×200/317×1/3+A×117/317×2/3=1,374,000円(1,000円未満切捨て)
税額 1,374,000円×0.3%=4,100円(100円未満切捨て)
内訳2:建物部分
③ 固定資産税 B×1.4%=13,100円(100円未満切捨て))
④ 都市計画税 B×0.3%=2,800円(100円未満切捨て))
(2)建物解体後の税額 35,800円…下記①~②の合計額
内訳1:土地部分
① 固定資産税 A×70%(1,000円未満切捨て)×1.4%=29,500円(100円未満切捨て)
② 都市計画税 A×70%(1,000円未満切捨て)×0.3%=6,300円(100円未満切捨て)
(3)結果、解体後の固定資産税の増加額は年間+6,200円、+21%(1.21倍)。
【ケース②】
・土地:190.00㎡、固定資産税評価額 12,000,000円
・建物: 92.22㎡、固定資産税評価額 2,000,000円
(1)現在の年税額 74,000円
・土地(固定資産税28,000円+都市計画税12,000円)
・建物(固定資産税28,000円+都市計画税6,000円)
(2)建物解体後の年税額 142,800円
・土地(固定資産税117,600円+都市計画税25,200円)
(3)結果、解体後の固定資産税の増加額は年間+68,800円、+93%(1.93倍)。
※ご注意 あくまでも上記事例における試算値であり、個々の状況によって変動しますことを十分ご承知置き下さい。